2024年8月31日付で、庭園管理責任者の川上裕が退任し、後任として町田結香が新たに就任しました。
(写真/左:安部あき子、中:町田結香、右:弘井創太)
[新庭園責任者 町田にインタビュー]
Q: 新しく庭園管理責任者に就任した感想と、今後の抱負をお聞かせください。
A: 以前より川上から「お前に」と言われていたので、ある程度の覚悟はしていましたが、実際に責任者になると非常に重圧を感じます。庭園の維持はもちろんのこと、クロード・モネという世界的に有名な画家の背景や、フランスで現存するモネの庭のことなど、考慮すべき点が多くあります。しかし同時に、そういった背景があるからこそ、他の庭園にはない面白さと大きなやりがいを感じています。
Q: モネの庭の伝統を守りつつ、新しい取り組みや変更を考えていますか?
A: 大きな変更は考えていませんが、2023年にフランスからいただいたアドバイスを反映させていく中で、少しずつ変化が生まれると思います。モネの精神を受け継ぐというところを一番大事にして取り組んでいきます。
Q: 2名の新しい副責任者との連携について、どのようにお考えですか?
A: 非常に心強く感じています。ここ数年、私が花の庭、弘井が水の庭、安部がボルディゲラの庭と、それぞれ担当を分けて管理してきました。各場所に責任を持って取り組めるのは大きな利点です。また、世代が近いこともあり、コミュニケーションが取りやすいです。庭園全体の統一感を保ちつつ、それぞれの得意分野を活かせる体制だと考えています。
Q: 庭園管理責任者として、特に力を入れたい分野や課題はありますか?
A: フランス側から認められる庭を維持することが最大の目標です。気候変動の中で庭園を適切に管理していくことは難しい課題ですが、フランス側の信頼を失わないよう尽力します。
Q: 来園者の方々に、今後どのような庭園体験を提供したいと考えますか?
A: まず、ここがモネの庭であることを認識していただきたいと思います。単なる庭園としてだけでなく、クロード・モネという画家の背景を知るきっかけになればと考えています。また同時に、そういった背景を知らなくても、「すごく気持ちのよい庭だ」と感じていただけるよう努めます。ここは年中花が咲いていて、春の一発咲きで終わらない庭なんです。今9月にさしかかるところでも、ものすごく花が咲いているので、春も夏も秋も良いというところをお客さんに認知してもらって、度々訪れる庭になってくれたらいいなと思っています。